『タララタラララ〜♪タララタラララ〜♪タラララタ〜ララ〜ララ〜♪』
――うん?何の曲だ?
はっとした。
いつの間にか寝ちゃってたんだ!いけね〜〜〜!
俺を想い出の夢から、起こしたのは一本の電話だった。
着信音を昔から使い分けているけど、滅多に鳴らない曲だった。
最近の曲なんだけど、俺が好きな曲で、あいつを見てると思い出す曲。
だから、自分のピアノの音で録音してしまった。
と言うことは・・・・・明だ!!
昔からそうなんだけど、俺から連絡しないと音信不通状態になり兼ねないんだ。
珍しい。
しかも、数時間前電話をしたばかりなのに。
そう思いながら俺は、受話器を取った。
『もしもし?カズ??明だけど・・・・・。今平気?』
「・・・・・・!?」
びっくりした。夢の最後と、あの時と同じせりふ。
『カズぅ?寝ちゃってた?』
「・・・あっ。いや、平気。むしろ、お風呂も入らずに転寝してたから助かった。」
『そう?よかった。』
「どうしたんだよ。珍しいじゃんか、明のほうから電話なんて。」
『・・・・。別に。暇だったから・・・・』
急に小さくなった明の声。
俺の声を聞きたかったからなんて、ないよなぁ・・・・・。
かなりの寂しがりやだったりするんだよ。明って。
電話で口説くと怒るくせに、一日でも電話しないでいると、次のときに怒る。
わがままなんだよな。そこまでも、かわいいとか思ってる俺も重症だ。
日本は学校も終わった5時ごろで、いつも一人で家にいるから・・・・。
少し、ブルー入ったな?
受話器の向こうで、困っている明の顔が浮かんで苦笑した。
「なぁ、明ぁ。今夢見てたんだ。途中だったけど・・・・・」
『夢?下らない夢じゃないよねぇ?』
もう、警戒されてる。
そっちの方が、明らしいけどな。
「違うよ。俺が18の時の夢。ほら、大学の件で・・・・」
『あぁ!練習室に閉じ篭っちゃって、僕がフランスまで行った!あれ?』
「そうそう、その夢。あの時は、おまえに救われたなぁ・・・・」
今なら、正直にプライド(意地)よりも、プライド(誇り)を取れる。
あの時のように、年上って変な固定観念はなくなった。
明を尊敬してるんだ。年下とか上とか関係なしで。
『何言ってんだよ。見たままをそのまま言っただけじゃんか。違う?』
「それが、見えてなかったんだよ。あたりまえの事が。」
あの夢の続きは、不信に思った明が学校さえすっぽかして、フランスに来てしまう。
あの時の俺は、両親が自分の将来を心配しているってことに気づけなかった。
いや、分かっていたけど気持ちが追いついていなくて。
自分が音楽をやって行きたいってことだって、主張せずに逃げ込んだんだ。
それを、明は見抜いてた。いや、見えてたって方が正しいか。
そして、俺にそれをはっきりと教えてくれた。
小学生のストレートな言葉で、「好きなら、逃げるな」と。
俺と向き合っている間中、絶対に逸らされなかった瞳。
今も、俺の中にしっかりと刻まれている黒い瞳だ。
あの時から、俺の中で明が年下じゃなくて仲間に変わったんだ。
『小学生だからできたよね。普通はあんなに大胆に行動できないよ。』
「クスクスッ。そうか?」
そうだろうか。また、俺に何かあれば飛んできそうだ。
そういう奴なんだ。明って。
『そうだよ。弘志に連絡してフランスまでの引率頼んじゃうんだから。あの多忙な人に。』
「あぁ。それは、言えてるかもな。弘志の差し金だったんだもんなぁ」
『僕は、あの時なにも聞いてなかったしね。』
そう、あの時珍しくかかった電話は弘志が焚きつけたものだった。
たまにはカズのところに電話かけてみたら?いつもと逆できっとビックリするよ
なんて、明に言ったらしい。
もちろん俺の状況を母さんからの情報で、知った上で。
策士だよな〜〜〜。ハメられた。弘志に。
あの時、弘志からの電話だったら、なにも話さなかっただろうし。
そして今、俺は音楽家としての道を歩み始めている。
両親ともちゃんと話し合って、会社を継ぐことにした。
ただし、親父が引退するまでは俺の自由。
今も暇を作っては、経営学やら、帝王学やらを勉強している。
母さんなんて「優秀な部下を育てて、カズは音楽やってたら?」なんて・・・・。
俺の本気を分かってくれた。
結構大変な毎日だけど、充実してる。
諦めないってことを、明が教えてくれたんだ。
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